We Got the Power
「Big Blue Bucket」は、Kory Alexander Majanskyと初めて一緒に書いた曲だった。
『Romeo and Juliet』の舞台で、Koryが歌で観客の胸を締めつけるのを見たことはあった。でも今回は、Koryは演出家の椅子に座り、この場面に何が必要なのかを話してくれた。謎めいたBig Blue Bucketと、それが人々の暮らしにもたらす素晴らしいものを祝う、町の集まり。
バケツには力がある。人々に力を与える。
なるほど。
最初に浮かんだのはパワー・ポップだった。The Raspberriesや、故Phil Seymourのような世界。
でも、どうもうまくはまらなかった。
頭の中がまだ1970年代にあった僕は、Slade、Wizzard、T. Rexといったグラムロックのことを考え始めた。すると、ある一節が戻ってきた。
“We got the power.”
Alice Cooperの「Department of Youth」の一節だ。Aliceが本当にグラムロックに入るのかは、ここでは問題ではない。心に残っていたのは、メロディーでもアレンジでもなかった。子どもたちの群衆がその言葉を叫び返す、圧倒的な力。エネルギーと態度。そして、その場にいる全員が突然、同じ仲間になったような感覚だった。
Koryの場面に必要なのは、それだった。
Koryの脚本と歌詞が、ドラマの土台をつくってくれた。僕はそこに、荒々しく足を踏み鳴らすような音楽の世界を持ち込み、自分のアイデアを少し加えながら、ゆっくり曲を削り出していった。
どうしても譲れないものが、ひとつあった。
Emmaが、「バケツがどうやってパンを焼けるの?」という、まったくもっともな質問をする。
Chairpersonは慎重に考えて、こう答える。
「うーん……5、4、3、2、1……」
どういう意味なのか?
そんなことはどうでもいい。僕はそのリズムが大好きだった。絶対に残したかった。
曲が形になっていくあいだ、僕の頭には、全盛期のBay City Rollersのように、タータンのスカーフとありえないほどぴったりしたズボンを身につけたファンの大群が、舞台に向かって「Big Blue Bucket!」と叫び返す姿が浮かんでいた。
そのイメージはKoryの脚本に書かれていたものではないし、僕が書いた曲も、レコード棚の中で待っていたわけではない。曲は、その二つのあいだに現れた。Koryの奇妙な町と謎めいたバケツが、僕の頭の中を転がっていた音やイメージのすべてと出会ったところに。
それが、Nagoya Players Juniorのために書く楽しさのひとつだ。
公演のたびに、まったく新しい世界がやってくる。一緒につくるということは、その世界にふさわしい音楽の言葉を見つけること。そして時には、どちらか一人だけではたどり着けなかったものを見つけることだ。