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Messin’ Around

先日、友人から連絡があった。The Throwbacksの録音、せめて昔のセットリストでも残っていないか、と。そこから昔の記録を探し回るうちに、この録音にたどり着いた。「Messin’ Around」。録ったのは1986年か87年だったと思う。

The Throwbacksは1984年から1987年まで、キャンベラを中心に演奏していた。90年代にも何度か再結成ライブをやっている。いちばん長く続き、いちばん安定していた顔ぶれは、ギターと(たいてい)リード・ボーカルが僕、キーボードとギターがMichael O’Regan、ベースがHarry Rodin、ドラムがRichard Weinman。全員がバッキング・ボーカルも歌った。バッキング・ボーカルはとても大事だと、みんなが思っていたからだ。

この録音が残っているのは、友人のIan Batterhamのおかげだ。彼が、リビングルームの4トラックで僕らを録ってくれた。いかにも昔ながらのやり方で。数年前、彼がそのオリジナル録音から起こしたデジタル・コピーを送ってくれた。それでもテープ特有のヒスノイズははっきり残っていたので、ささっと簡易的なマスタリングをして、少しでも音に生気が戻るようにしてみた。

「Messin’ Around」 · The Throwbacks、1986〜87年頃の録音。 YouTubeで見る

「Messin’ Around」は、僕らがやっていた数少ないオリジナル曲のひとつだ。ふだんは、Velvet Underground、Flamin’ Groovies、Barracudas、Cramps、? and the Mysterians、サーフ・インストゥルメンタルなど、粗削りな60年代ガレージ・ロックへの愛着に合うものなら、なんでも楽しく演奏していた。

今聴き返しても、ハーモニーはいいし、「96 Tears」風のキーボードの音もいい。悶々とした歌詞も、悪くない。そして何より、ベースがちゃんと聞こえる。とはいえ、いちばん思うのは、そもそもこれを録音できてよかった、ということだ。

あの数年が、人前で演奏することを学ぶ学校だった。ハーモニーの歌い方、客席の空気の読み方、ステージの仕切り方(ビールを片手に持ったままで)。当時は学んでいるつもりなどなく、ただ楽しかっただけだ。

The Throwbacksは、はっきり解散したわけではない。最後に定期的にやったライブがいつだったのかも、正直なところ思い出せない。記憶がぼんやりしている。ただ、地理的に少しずつ離れていった。ふたりはシドニーへ移り、残りのふたりはキャンベラにとどまった。そのうち、バンドを続けるのが難しくなった。

それでも、僕は演奏を続けた。

1989年には、The Acetonesというソウル・バンドにいた。レギュラー・メンバーは6人、都合がつけばブラス・セクションも加わった(人数はそのたびに違った)。バンドは1年ほど続いた。Andy Lewisは、The Throwbacksの最初のメンバーのひとりだった友人で、メルボルンでThe Plunderersで演奏したあと、キャンベラに戻ってきていた。僕は彼を誘って、ベースを弾いてもらうことにした。彼は並外れたミュージシャンで、僕がこれまで一緒に演奏した中でいちばん自然で、直感的だった。ベースは信じられないほどうまかった。Andyはその後、亡くなった。いつか、彼のことをもっと書くかもしれない。

The Acetonesのリード女性シンガー、Karen Strahanを見つけたのは、バンド最初のドラマーだった。彼が働いていたイタリアンレストランで、客だったKarenがテーブルの上に立ち、アカペラで歌い上げているのを見かけたのだ。彼が強く薦めてくれて、聴いた僕らは全員、圧倒された。僕は彼女とボーカルを分け合った。小柄なのに、部屋じゅうを満たせる声の持ち主で、生まれながらのパフォーマーで、一緒にいると本当に楽しい人だった。地元のミュージカルにも深く関わっていて、次々と作品に出ているような人だった。

当時の僕は、ただ素晴らしい歌い手でパフォーマーだと思っていただけだった。今振り返ると、あれが、別の音楽の世界を初めてのぞいた瞬間だったのだと思う。

The Acetonesのあと、Karenと僕は、もうひとりの友人を加えた3人編成で、1年ほど演奏を続けた。Michaelの弟のBernieは、僕が日本語に興味を持ち、そもそも日本へ行こうと思った大きなきっかけのひとりだった。その後も連絡を取り合っていて、初めて日本に来たとき、彼が鎌倉で会おうと言ってくれた。ふたりで大仏を見に行った。彼はもう、この世にいない。今もよく彼のことを思う。

ずっと後になって、僕はミュージカルの曲を書くことになる。あの頃、ギターを手にキャンベラのステージに立っていた僕には、想像もできなかったことだ。音楽の旅は、その最中にいるときには、なかなか筋が通って見えない。道筋が見えるのは、振り返ったときだけだ。

Michael、Harry、Richard、一緒にThe Throwbacksをやってくれてありがとう。Ian Batterham、録音して、テープを残してくれてありがとう。Karen、そしてThe Acetonesのみんな、ありがとう。そして、BernieとAndyを偲んで。

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